IBD患者さんに寄り添う社会を目指して
企業と考えるIBD
パーティプレート with IBD
IBD患者さんの食事は、低脂質であることはもちろん、腸に負担をかけないよう繊維質や刺激物を抑えることが重要になります。そこで、当社とハイアット リージェンシー 東京は、IBD患者コミュニティを通じて実際にご意見を伺い、食事制限はもちろん、IBD患者さんやそのご家族が直面する「食のマンネリ化」や「外食への不安」といった悩みを解決できるような、ホテルならではのメニューを考案しました。ハイアット リージェンシー 東京の宴会料理長 星野勝明さんが試作を繰り返し、味わいから見た目、食感、素材に至るまでこだわりと技術を尽くしました。全てのレシピで、IBD患者さんの食に知見のある管理栄養士による監修を受けて、普段外食で口にすることが難しいメニューを一度にご自宅でお楽しみいただけるよう、フランス料理、中国料理、ペストリー、スイーツの4種のラインナップを揃えました。なお、掲載レシピはご家庭で再現しやすいようなアレンジを加えています。ご家族やご友人、大切な方々と共に素敵なひとときをお過ごしください。
フランス料理
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牛モモ肉のロースト 和風ソース
ハイアット リージェンシー 東京のレストランや宴会で多くのファンを獲得しているローストビーフをご家庭用にアレンジしました。牛モモ肉の中でも外モモを使用することで、より脂質をカット出来ます。
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鱈のブランダード トリュフの香り
「ブランダード」とはフランス語で混ぜると言う意味で、フランス・ラングドック地方の郷土料理です。脂質が少ないながらしっかりとした満足感を得られる鱈をあわせました。
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国産豚フィレ肉のコンフィ
トマトソース本来油で煮る調理過程がある「コンフィ」は、真空低温調理でじっくりと火を入れる事で、油を使わずに独特のジューシーさとしっとりとした食感を再現しました。
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雲丹とアーモンドミルクの
ブランマンジェ 真鯛の炙り焼きフランスでは、アーモンドの風味を移した牛乳や生クリームをゼラチンで固めたものを「ブランマンジェ」と呼びます。アーモンドミルクを使用することで、脂質を極力抑えながらも本格的なブランマンジェを再現しました。
中国料理
ペストリー・スイーツ
「パーティプレート with IBD」
開発にあたって
星野勝明
宴会料理長からのコメント
患者コミュニティの方の声を聞きながら、完成までに何度も試作を重ね、最初の形とすっかり別の料理になったものもあります。材料を産地から変更し、使用する油も量を最小限に抑えつつ、必要な場合はオリーブオイルかエゴマ油を使用するなど、少しの工夫でここまで栄養成分が変わってくるのかと私自身大変勉強になりました。
「パーティプレート with IBD」を囲んで上質なお食事を楽しんでいただき、IBD患者さんの食卓に少しでも彩を添えられれば幸いです。
パーティプレート with IBD制作統括。1989年ホテルセンチュリー・ハイアット(現ハイアット リージェンシー 東京)に入社後、鉄板焼、メインキッチン、フレンチレストランなどを経て、2013年より宴会料理長に就任。季節の野菜やこだわりの素材の旨味を最大限活かし、シーンやスタイルに応じた多岐にわたる宴会料理をプロデュース。生産者に深い敬意を払い、地産地消やフードロス削減にも積極的に取り組む。