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医療費の自己負担額について

【監修】横浜市立大学附属市民総合医療センター
炎症性腸疾患(IBD)センター
内科担当部長 国崎玲子 先生

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医療費助成が認められると医療費の自己負担額が2割となり、世帯の所得に応じて1ヶ月あたりの自己負担額に上限が設定されます

医療費助成が認められると、医療費の⾃⼰負担額が2割となり、外来・⼊院にかかわらず、世帯※1の所得に応じて1ヶ月あたりの⾃⼰負担額の上限が設定されます。負担上限⽉額は医療機関ごとではなく、受診した複数の医療機関等の⾃⼰負担をすべて合算したうえでの適⽤となります。例えば、病院での診察費以外に、難病の治療としての薬局での保険調剤や、医療保険における訪問看護事業所が⾏う訪問看護の医療費も含まれます。
新規の中等症〜重症患者さんは、下表の原則の「⼀般」に該当します。そのほか、軽症の患者さんに対する「軽症⾼額」の特例※2と、生物学的製剤などの高額な治療を継続している患者さんには、「⾼額かつ⻑期」の特例※3により、毎月の負担額が減額される基準も設けられています。

  • ※1

    「世帯」とは住民票上の世帯ではなく、医療保険上の世帯のことです。同じ医療保険に入っている人が同一の世帯とみなされます。

  • ※2

    軽症の患者さんでも「⾼額な医療を継続することが必要」な場合には対象となります。
    「⾼額な医療を継続することが必要」とは、⽉ごとの医療費総額が33,330円を超える⽉が年間3回以上ある場合(例えば医療保険の3割負担の場合、医療費の⾃⼰負担が1万円以上の⽉が年間3回以上)です。

  • ※3

    「⾼額かつ⻑期」とは、⽉ごとの医療費総額が5万円を超える⽉が年間6回以上ある患者さん(例えば医療保険の2割負担の場合、医療費の⾃⼰負担が1万円を超える⽉が年間6回以上)のことです。

潰瘍性大腸炎(UC)の臨床的重症度による分類

(単位:円)

階層区分 階層区分の基準
(( )内の数字は、夫婦2人世帯の
場合における年収の目安)
患者負担割合:2割
自己負担上限額(外来+入院)
原則
一般 高額かつ
長期
人工
呼吸器等
装着者
生活保護 0 0 0
低所得Ⅰ 市町村民税
非課税
(世帯)
(本人年収
~80万円)
2,500 2,500 1,000
低所得Ⅱ (本人年収
80万円超~)
5,000 5,000
一般所得Ⅰ 市町村民税
課税以上7.1万円未満
(約160万円~約370万円)
10,000 5,000
一般所得Ⅱ 市町村民税
7.1万円以上25.1万円未満
(約370万円~約810万円)
20,000 10,000
上位所得 市町村民税25.1万円以上
(約810万円~)
30,000 20,000
入院時の食費 全額自己負担
  • 「⾼額かつ⻑期」とは、⽉ごとの医療費総額が5万円を超える⽉が年間6回以上ある患者さん(例えば医療保険の2割負担の場合、医療費の⾃⼰負担が1万円を超える⽉が年間6回以上)のことです。

難病情報センター https://www.nanbyou.or.jp/entry/5460#koucho (2024年10月アクセス)

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