IBD患者さんに寄り添う社会を目指して
企業と考えるIBD
IBDreamめし~コンビニ編~
IBD患者さんの多くは、コンビニの食事においても、食べたいけれども我慢している食べ物や、避けなければいけない食べ物があることにより、さまざまな工夫をされています。
そこで、当社と株式会社ローソンは、「IBDreamめし〜コンビニ編〜」レシピ開発プロジェクトと題し、「IBD患者さんの“いま食べたい!”を叶える」をテーマに、コンビニ食材を使ったIBD患者さんのための簡単・時短アレンジレシピを公募しました。
応募レシピアイデアの中から、医師、栄養士、患者会代表者、患者さんを含む5名の審査員により選ばれた5つのアイデアを、東京医科大学病院 栄養管理科 宮澤 靖 先生、料理研究家の田中 可奈子さんの協力・監修のもと、レシピ化しました。また、完成したレシピについて、ローソン公式X上でグランプリ投票を行いました。
グランプリ投票結果
審査員からのコメント
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石井 洋介先生
おうちの診療所中野 院長/株式会社omniheal 代表/日本うんこ学会 会長
今回のIBDreamめし~コンビニ編~では、IBD患者さんが手軽に楽しめるレシピの応募がたくさんあり、とても嬉しく思いました。たくさんのレシピの中から、患者さんにいかに食事を楽しんでいただけるかという観点を大切にしながら審査を行いました。私は高校生の頃、潰瘍性大腸炎により友人と同じものを食べられず、悩むこともありました。入賞作品として選ばれたレシピは、増悪期でしんどかった頃の自分にも食べさせてあげたかったと思えるようなレシピです。特にたこ焼きは学生時代の自分が「食べたかった」と感じるレシピでした。ぜひ今回選ばれたレシピを、皆さんで楽しんでいただきたいと思います。
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カメダ氏
イラストレーター
アイデアあふれる美味しそうなレシピがたくさん集まり、とても嬉しくなりました。IBDreamめし~コンビニ編~は、例えば「ラクサ」や「ロールケーキ」のように、IBD患者さんが普段は食べられないものも、こんな風に工夫することで食べることができるんだ!という希望に満ちたレシピたちです。このレシピが生まれたことで、普段は食べられなくて悲しい想いをしてしまう料理の話題も、「私も食べたよ!」と友人や同僚と話せるきかっけになるのではないかと思いました。普段食べることが難しいものでも、自分の体調に配慮しながら工夫して食べられるようにアレンジすることで、食事の楽しみにつながると思います。
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宮﨑 拓郎氏
株式会社グッテ 代表取締役社長
IBD患者さんがなかなか食べられない食べものも「どうにかして食べられるようにしたい」という応募者の思いが伝わるレシピばかりでした。IBD患者さんのためのレシピは和食が多くなりがちですが、特に今回選ばれたレシピは洋風で華やかなものや、「トルティーヤ」など他ではなかなか見ないユニークなレシピばかりです。IBD患者さんは、安心であると同時に、楽しい特別感があるレシピを求めている方が多いと思います。多くの患者さんに、今回のIBDreamめし~コンビニ編~のレシピを楽しんでいただければと思います。
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山田 貴代加氏
九州IBDフォーラム 福岡IBD友の会
今回集まったレシピは、自分では想像もつかないような素晴らしいレシピばかりでした。ローソンさんならではのビジュアルに凝ったレシピや、普段なかなか食べられない異国料理を味わえるレシピ、IBD患者さんにとっては憧れのスパゲッティミートソースを想起させるようなレシピをうどんで味わえるなど、飽きずに楽しめる工夫がされているレシピがそろっています。患者さんは、体調が悪いときには料理をするのもひと苦労です。多めに作って冷凍保存しておけるレシピは、どんな時でも簡単に食べることができるので、一人暮らしの方にもおすすめです。
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審査員 兼 レシピ監修
宮澤 靖先生
東京医科大学病院 栄養管理科 科長
IBDreamめし~コンビニ編~では、栄養バランスの観点を第一にレシピを審査・監修させていただきました。入賞したレシピには低脂肪でタンパク質もしっかり摂れるレシピもあり、入賞を逃した応募レシピも含め栄養に配慮した魅力的なレシピが多くありました。特に豆腐でできた麺は、低脂肪で大豆たんぱくが摂れ、IBD患者さんにとって便利な食材のひとつです。また、患者さんによっては憎悪期で1日3回の食事をとることが大変なことや、一人暮らしを始めたばかりの新社会人の方は朝ごはんを食べることが難しいこともあるでしょう。そんなときに、本レシピのように手軽に作ることができるレシピは患者さんにとって大変役立つものだと思います。体調に合わせて食べものをうまく選び、食事を楽しんでいただけましたら幸いです。