医療関係者や患者さんからのメッセージ
患者さんによる患者さんのための「あるある」豆知識
患者さんにとっての「あるある」なお悩みとその工夫について、
インタビューやアンケートを基にまとめました。
共感できるお悩みに「あるある」とうなずいていただいたり、
「こんな工夫もあるんだ!」と日常に取り入れてみていただいたり、
みんなからのメッセージを思い思いに受け取ってください。
食事のことに
気をつかいすぎたり、
もはや考えないようにしたり
食事に関するよく経験する「あるある」
- 1位
- 食べ物を選ぶとき成分表を確認する
- 2位
- 家で作る食事が同じになりがち
(マンネリ化) - 3位
- 友人・同僚と行く外食は不安
- 4位
- どこに行っても同じ食べ物を頼みがち
- 5位
- アレルギーなどと異なり自分が食べられる食事を人に伝えるに苦労する
食事のマンネリ化
「新しい料理にトライすることが億劫」「自分の中で安心な食事が決まっている」など、マンネリ化の背景にも様々あるようです。
同じメニューでも患者さんによっては症状が出てしまうということもあり、「一度食事により症状が悪化してしまうとしばらく症状が回復しない」ことから新しい食事を試すことに抵抗感がある方も多いようです。
同じ食材でも変化をつけて調理したり、様々なタイプの調味料で楽しむ
病院での栄養指導、IBDのレシピサイトや本、患者さん同士のコミュニティサイトの投稿はもちろん、IBD向けじゃなくても健康目的のためのレシピ投稿も参考に
馬肉やジビエなど脂質が少ないものやお店の新商品をこまめにチェックしてみる
外食のお誘い
「食べたことがない物を食べなければならない可能性がある外食はとても不安」という声がある一方で、多くの方が「病気を気遣われ、外食に参加できないことは避けたい」という声も。
外食は同僚・友人との貴重なコミュニケーションの場になっているため、症状の悪化は怖いけど外食のお誘いを断りたくないという患者さんも多いようです。
温かい飲み物、量の少ないもの、決まったものを注文し、自分に合わない食材は注文時に抜いてもらう
幹事の役割を自らすることで、自分に合ったお店を選ぶ
ゆっくり食べる、外食の予定の数日前からコンディションを整える、次の日の食事を控えめにする
あなたに合ったお食事に出会えるかも?
トイレのことで人生常にふりまわされている
トイレに関するよく経験する「あるある」
- 1位
- 通勤・通学などの
公共交通機関のトイレが不安 - 2位
- 友人や知人、恋人との外出で
トイレに気を使う - 3位
- デパートなどでのトイレの順番待ちに
絶望的な気持ちになる
- 4位
- 冬はトイレが寒く夏はトイレが暑い
- 5位
- 自動洗浄のトイレで便の状態を確認できないのが不便
通勤・通学時のトイレの不安
IBDの活動期に限らず「寛解期においてもいつ便意がくるかがわからない」といった、日々の通勤・通学や外出に不安を抱える患者さんは多いようです。
駅のトイレは混みあっていて多くの人が並んでいることも多く、そのような光景を見た時は「絶望的になる」とのコメントもありました。
ナプキンや替えの下着、介護用おむつなどを携帯する、流水音のアプリや消臭スプレーを活用する
学校や職場などに通いやすい居住環境を考慮する、就労環境として会社にテレワークや働き方の相談をする
最短ルートのチェック、電車の途中下車ポイントやキレイ・すいている穴場の把握
友人・同僚との外出
「友人や同僚との外出はトイレが不安」と言った声や、結果として「外出を避けてしまいがち」という声がありました。
またIBDを発症してからトイレのことが気になるため「一人で行動することが多くなった」とのコメントも複数あり、友人・同僚との外出に気を使われている患者さんが多いようです。
「ゆっくり話していてね」、「他のお店も好きに見ててね」、「後で合流しよう」など、相手に待たせている感覚を与えないように工夫する
長距離移動は、渋滞の可能性のある車やバスではなく、複数のトイレが完備されている電車を提案し、経由地や目的地のトイレ環境の事前チェックも忘れずにする
- ※1
2022/8/27 ”IBDあるある”に関するオンライン座談会調査 (参加者: 潰瘍性大腸炎患者3名、クローン病患者:3名)
- ※2
2022/9/3-9/10 “IBDあるあるとその対処法”に関するオンラインアンケート調査(回答者: 潰瘍性大腸炎患者:24名・クローン病患者:26名)