IBD患者さんに寄り添う社会を目指して
IBD患者さんの声
バスケットボール 原 修太 氏
プロフィール
2015年にプロバスケットボールチームへ加入。2018年、シーズンオフの8月下旬に体調が悪くなり、そのまま入院。潰瘍性大腸炎と診断される。現在は寛解し、現役で活躍している。
Q1. IBDについて、周囲の人や社会に知ってほしいことは?
内臓の病気なので、外から見ても分かりません。この病気について知らないと、悪気がなくても患者さんが傷つく言葉を言ってしまうかもしれません。僕も体調が悪かったころには、トイレに行く回数が多くチームメイトから「また?」と言われることがありました。そう思われないように振る舞うことがありましたが、それ自体がストレスにもなりました。IBDという疾患を知っていただけたら注意ができるし、みんなが過ごしやすくなると思います。
一方で、周りに病気を公表することは勇気がいると思います。職業上、僕は、病気を公表することにさほど抵抗はありませんでしたが、公表するのが正義だとも思いません。小学生や中学生と交流する機会もありますが、子供たちにもこの病気について知ってもらい、周りにトイレによく行く子がいたら、何も言わずに手を差し伸べてほしいです。
Q2. IBD患者さんへのメッセージをお願いします。
大変だと思うけど、良くなる時は必ずきます。僕も、再燃時は、試合中にお腹が痛くなり自分から選手交代を申し出ることもありました。それでも、辛いときには、チームのスタッフや担当医が寄り添い支えてくれました。現在は寛解していますが、オンオフの切り替えをきちんとして無理をしないようにするなど、工夫しながら過ごしています。落ち込みそうになったら、僕のプレーや他のアスリートの活躍を見て、元気を出してもらえたら嬉しいです。
Q3. IBD患者さんでアスリートを目指す方に、伝えたいことは?
この病気に終わりはありません。僕も完治しているわけではないので、同じ病気で頑張っているアスリートを見ると勇気をもらいます。同じ病気を公表するアスリートがいますが、勇気ある決断だなと思い励まされました。お互いを鼓舞しながら頑張っていきましょう!
Q4. 「IBDreamめし」の開発に寄せて、原さんにとってのIBDreamめし(夢の食べもの)を教えてください!
おいしいご飯を食べられないストレスも良くないので、普段から楽しい食事を意識しています。ただ、ジャンキーなものは、シーズンが終わった後にしています。学生の頃に食べていたような、唐揚げ、カツ、焼肉が乗った「全部丼」が食べられたらうれしいです。
Q5. 「IBDreamめし~コンビニ編~」の開発に寄せて、コンビニでよく食べる食べものや、夢のコンビニ食を教えてください!
以前は、試合前の補食でおにぎりをよく買っていました。また、アスリートにはカステラも良いと聞くので、カステラを買うこともあります。コンビニは買ってすぐ食べられるのが魅力なので、よく試合に行く前に買って食べます。
発症前と変わった点は、消化のことを考え、おにぎりの海苔を巻かないで食べるようになりました。海苔をとって食べたり、塩むすびを選ぶこともあります。以前は昆布のおにぎりが好きでしたが、医師に体重を減らさないための補食として勧められて以来、鮭のおにぎりを食べています。
朝ごはんが簡単に作れるようなコンビニレシピがあったら嬉しいです。少ない脂で揚げたからあげクンもあると嬉しいです!
Q6. 「IBDreamお菓子図鑑」の制作に寄せて、発症後お菓子を食べる際に気にされるポイントや、こんなお菓子があったらいいなというものを教えてください!
お菓子は、何かの節目にご褒美として食べることが多いです。発症前は気にしませんでしたが、発症後は脂質を気にするようになりました。以前は、大会後はたくさんポテトチップスを食べていましたが、今は半分だけにしたり、小さい袋を選ぶようにしています。ポテトチップスの代わりにせんべいを食べることもあり、せんべいも好きになりました。
それでもお菓子を食べたくなる時はあるので、翌日に後悔することのないよう、どれくらいなら食べていいのかの指標があると安心です。あとは、1つの袋で、1日の目安量で収めてくれていたら、止まらなくなる心配がないのでいいと思います!
クオリティはそのままで脂質ゼロのポテトチップスがあれば魅力的ですね。